サーチライト

すきだ　最初にそう思った



ふるえた
これをナマで見たら壊れるかもしんない

伝票の類の制作物の依頼があがってきて　いまいちピントがあってなくてワカンナイ
原稿があるのだから　いわれるままに作れと言われれば作れるけれども
伝票というのは大事な要素が詰まっているものなので　方向性によって作るものが変わる
上司君に聞いたら　最終的に依頼者に聞いて欲しいとのこと　で　依頼者をつかまえて詰問
この伝票をなんのために作るのですか　察することはできますが　それはなぜですか
これを記入したあとの保管方法は？データ化する場合にいつ誰がするの？
それはどこに保存しますか？・・・その許可は得ていますか？

彼は私の質問に目を白黒させ、何も考えてなかったので答えが見つからない様子
最終的に彼は「そんなんだったら　いいっス。なんかこういうのいやスから。」と言った。

　　　「ここは会社だから稟議というものが必要だと思うんです。
　　　　それぞれの役割というのがあって、個人商店じゃないのですから
　　　　そういうふうに[なんとなく]あったほうがいいと思うだけで物事を起こして、
　　　　自分の気分でやめるなんて、そういう軽いことでひとを動かしちゃダメですよ」
　　　　と、言ってしまい。

彼が可哀想になってしまった
彼の考えたことがまるで浅はかだったかのような終わりになってしまった
よかれと思って発案したはずのことなのに台無しになった

会社や社会の仕組みや、物事の進め方というのをまだ知らない彼に対して
最初から求める答えが大きすぎたのかなあと思った
誰もが私と同じに言葉を使う訳じゃないし　考えを深め、述べることをする訳じゃない
いきなり冷や水をあびせてしまったなあ　ツメたてちゃった

だけど　安易で簡単なものは臭う　私はそれでは納得できない
あーなんてめんどくさいんだろう　ニャー。

なんどでもチャンスをあげる
ものごとが宙に浮かないように気をつけて準備して再トライしてね

夜　前ダーと喜久屋へ　残念　営業終了してた
次のお店を提案するが　残念　定休日だった
私の希望では間違えやすい日だから
前ダーが決めて　と私は言った

で　記憶をたよりに　前橋のアーケードあたりへ
ビンゴ。お店やってマシタ

背後の駐車場空いてそう？と聞かれ
「代行専用って書いてあるよ」と看板の目についた文字を読む
仕方がないからこの周辺の駐車場を探すが　どこも満車で　結局お店の前に戻って来た
さっきの「代行専用」の駐車場へ来たら普通の預かりもしてくれる駐車場で。
ああ　ほんと私の判断は間違う日なんだなと思った

だけどこういうとき　かわりにものを見てくれるひとがいると安心なんだ
誰かと過ごすことの安心ってこういことだなあと思った




午後の会話の彼も　そんな私につきあって間違ってしまったんじゃないだろうか
本当に必要なのかどうか　少し時間をおいてから　もういちど一緒に考えよう






帰路　前ダーはぜんぜん家の方向へ走らない

　　　　　　　　　　「どこに向かってるの？」と訊ねると

「どうしよう、どこへ行く？」と聞く

　　　　　　　　　　「じゃ、帰る。」と言った。

今日ははずむようにものごとをたくさん話した　実のあることが多く感じた
楽しかった　前ダーは帰りたくない気持ちになってくれたのかなと思った
楽しいから　このままお話の続きをして　珈琲飲んで帰ってもいいけど
今日はもう疲れていた　ありがとうと思った　　で、22時、帰宅。

思い出した　昨日の夜中
ターリンがニャーニャー鳴いて眠れなかった
要求はエサくれーってのだと思うんだけど　シカトした
ターリンはすぐにあきらめない　自分の思うことには根気づよい
ニャーが終わらない
おかげで不眠不機嫌な気持ちで目が覚めたんだった




今夜は少し余るくらいのエサをセットした
安眠できますように





おやすみなさい