しろいところもくろいところもふわふわもカタいツメも

口論が過ぎて

終電逃して
泣きじゃくりながら
歩いて帰った

わたしは
どうして
こうなの

きのう　わたしがわたしのために用意した
おみやげスィーツ

途中で“あの店”が開いてるかもしれないということ思いだして
横断歩道　渡って　その席でひとりで泣きながら
ワイン1本ぶん時間かけて考えて

不器用で実直な感じのギャルソンがとてもやさしいタイミングで
無言でワインをたしてくれて　やさしかったから　ありがとうと思った
このひとのフロアで泣いてたいと思った




いい店員がいる店は
いいお店だ

それにつきる

しろいところもくろいところも
ふわふわもカタいツメも
ぜんぶ　あいして

アルコールで記憶をなくしながら
なんどもここで座ったら帰れなくなると思った
必死で部屋まで歩いて帰った

朝が来てた