ねことおやつ　2巻ぽわあん

今日シャンプーしてくれた女の子は　保母さんになりたかったんだそうだ
ピアノがヘタクソで　人に聴かせるのが恥ずかしいからあきらめたそうだ
当時、放送中だったキムタクのドラマ見て　美容師になると決めたらしい

「今でも保母さんになりたいって思うんですけどねー
　保母さんと美容師1日交代だったらいいのに」

保母さんも美容師も
志がないと続かないし就けない職だと思う

　　　　　　　　　「えーそれじゃ大変ですよー」
と答えたあと
髪を乾かしてくれる彼女の手つきの雑さに気付いて
私はこんなやつに　私の髪を任せたくないと思ってしまった

髪が長くなると　短いときには解らなかったものが見えてきて
ロングの扱いが雑だと　あーこの人って仕事やっつけてんだなあと思う
毛先のおしまいまで　私の一部なので　大切に触って欲しいのです

猫は毛の先まで神経がゆきわたっておるのだ
こころに触れるようにたいせつにして欲しい

髪を乾かしながら彼女は子供が大好きだと言った
あまりにも好きだ好きだカワイイと言うから

　　　　　　「結婚したいひとなんですか？」

と訊ねたら

「んー今はあんまり考えてないですねえ
　高校のときはすっごいしたかったけど」

子供好きですか？と聞かれ「私はあんまりです」と即答した

やみくもに子供だからかわいいとは私は思えないひとなのだ
校庭に色とりどりのかわいいものたちがちりぢりに遊んでいるさまには
美しいと思って　そのメルヘンにあこがれを感じるけれども

　　　　　　　　　　「子供を好きなんだったら、
　　　　　　　　　　　子供を怒れます？」
と聞くと

「あんまり怒れないんですよー　かわいそうだと思って」

との解答

　　　　　　　　　　「子供は難しいです
　　　　　　　　　　　叱ってやらなきゃだめだし
　　　　　　　　　　　教えてあげることも沢山ある」

と　なぜか感想を述べてしまったりして

私と彼女は[好き]の方向性が違うんだろうなあと思った

私の美容師が
音で例えると
ハンサムさんは「ふわふわ」で
私は「ぽわあん」だと言った
そうかなあ　どうでしょう

トマト缶大量に買って帰宅した
久しぶりにトマトソース作った

今回のは新タマネギなので甘くなるかな
楽しみだ

かれゆくげんざい
ももいろのアーチ
きんいろのみらい

なんだか今日はもう眠い
やっと眠れるかな

おやすみなさい

　