くどく→おとす

明日は休日なので早々に着替えて部屋でゆるゆるしたい
なんて思いながら
断るべきか判断もできぬまま誘われるままに部屋を出る
…それでも1時間ほど待たせたんだけど



年下の人だとは思ってたけど　彼は8歳も年下で
あーこのひと　私の年齢きいたらどうするんだろう　と思った

「レイさんモテるでしょ」

なんて　お酒の席でよくあるような社交辞令的会話が飛び

　　　　　　　　　「イエ　すいません　ぜんぜんモテません」

…まじでモテません。皆無なんで。すいません。

[モテる]ってどういうこと？と聞いたら
告白とか誘われるとかそういうことだ　とのこと
へーえ



























週末遅くまで開いてるお店は流行っている
むこうの間仕切りから浮かれ酔った男女の声がしてていろんなひとがいるなあと思った
まとわりつく息に言葉にめまいがした途中から何も考えられなくなった
私の方向へ繰り返しやってくる波が止まない　死んだ
途中から帰りたくなったけど切り出せなくて　私のM的部分を掻き立てる何かで耐えた
もしも私が誰かをこういう気持ちにさせてたらショックだなあと思った　だからごめんなさい



お会計で
　　　　　　　「あ　すいません　タクシーを1台お願いします」

と　唐突に言い　レジのお兄さんに救助タクシーをオーダーした
彼は部屋へずっと来たがってて　最終的に邪険にオコトワリした

世の中の恋人ってこうやって出来ちゃってんだー
なんか社会勉強したと思った








[くどく→おとす]

って　こういう事なのかなあと思った(おちなかったけど)
それはひとつの技術だったり過程だったりするんだろうけど
私には全く必要のないものだなあと思った

二次的に刺激を与えて
恋してるような感覚を生みだしてるだけで
実際　恋してないもん　なんて思った

[モテる]ということが
こういう出来事なのだとしたら
[モテる]って
そのとき気持ちよくて
あとからキブン悪くて
ほんとはどうでもいいこと　だと思った
私は[モテる]ということを恥だと感じると思った
不必要な事だから一生モテなくていいと思った





私の思う[モテる]は
ぜんぜん違うところにある

私は私のために
泣いてくれたり
喜んでくれたり
割いて尽くして
心を費やしてくれる
そういう存在があったとき
私はモテていると感じる
















夜中の玄関に眠そうなターリンが「来た来た」とのそのそ出てきて
「こんなもん？」て感じでオカエリをしてくれた
やっぱり部屋にいればよかったと思った

反省した